「新しい事をどんどん経験させましょう」でいいのか

子育てについて、「色んな経験を通して苦手な事をなくしましょう。どんな事もまずは経験が必要です。」としばしば言われます。確かにそうだとも思います。しかし、発達障害のある子ども達は、新しい物事や興味関心のない事に対しては抵抗感があり、参加したがらないという事が多くあります。この場合、無理に経験させようとすると、その場面や、その時関わった人を嫌いになったりする事があるのです。その為、他の人がやっているのを見学したり、好きな事や得意な事にだけ参加させるなど、参加の仕方を工夫してみると良いかもしれません。何が何でも経験させようとしてしまうと、余計に子どものこだわりを強めてしまったり、更に嫌になってしまってその場にいられなくなったりしてしまう事も。子どもが特にはっきりとした理由もなく拒否している際、特定の音や物が関与していないか周りを注意してみてください。実は聴覚・触覚など感覚の問題があり、参加を拒否している場合、無理やらせてしまう事で感覚過敏を強めたり、苦手な感覚の許容範囲を狭めてしまい、その場所・その場面に全くいられなくなる事があります。感覚という問題は決して経験で克服できるものではありません。無理に「やらせれば慣れるものだから」と強要してしまわないように注意する必要があります。何か新しい事に取り組むという場合、「苦手な事を出来るようにする」という考え方ではなく、「子どもの興味や関心の中から、子ども自身が安心して取り組める事を増やしていく」という考え方で子どもと関わっていきます。そして、慣れている事やいつもやっている事の中に、1つずつ新しい事を入れていくと良いでしょう。